「エスビー食品」のロゴ・ロゴマークの変遷

カレーや香辛料の製造・販売で有名な「エスビー食品」のロゴ・ロゴマークの変遷について解説します。

エスビー食品とロゴ(Ⅰ)-エスビー食品の前身「日賀志屋」の創業-

エスビー食品は、「ゴールデンカレー」や「カレーの王子さま」といった、カレーや香辛料を製造・販売する大手加工食品メーカーです。

エスビー食品は、創業者である山崎峯次郎(やまざき みねじろう)が純国産のカレー粉の製造に成功した1923年に、「日賀志屋」の社名で創業しました。

「日賀志社」の社名には、「一日一日を喜び、志をたてて商売にいそしみ励む」という意味が込められていました。

「日賀志屋(後のヱスビー食品)」の創業者、山崎峯次郎
出典:www.sbfoods.co.jp

山崎峯次郎の銅像
出典:www.sbfoods.co.jp

エスビー食品とロゴ(Ⅱ)-社名を「ヱスビー食品」へ

1930年に入ると、太陽を背景にした鳥が大空を飛ぶ「ヒドリ印」を、ロゴとして商標化しました。

ヒドリ印
出典:www.sbfoods.co.jp

商標に「太陽」と「鳥」が選ばれたのは、「社運が、日が登る勢いであるように、また鳥が自由に大空をかけめぐるように、自社製品が津々浦々まで行き渡るように」という峯次郎の願いが込められていました。

ヒドリ印の商標化から1年後の1931年、もう一つの新しいロゴが作られました。それは、「太陽=SUN」、「鳥=BIRD」という英語の頭文字を取り、ヒドリ印に「S&B(ヱスビー)」を併記したものでした。

ヒドリ印にS&Bを併記したロゴマーク
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これが契機となり、峯次郎は1949年に社名を「日賀志屋」から「ヱスビー食品」に改名しました。

エスビー食品とロゴ(Ⅲ)-「こくまろカレー」と「とろけるカレー」-

ハウス食品が販売した「こくまろカレー」と、エスビー食品が販売した「とろけるカレー」のパッケージデザインが酷似しているとして、一時期話題になりました。

ハウス食品「こくまろカレー」
出典
:housefoods.jp

エスビー食品「とろけるカレー」
出典
:amazon.co.jp

皆さんの目には、どのように映りますか?ちなみに、両方のカレー共、すごく美味しいです。

エスビー食品とロゴ(Ⅳ)-ロゴの変遷-

ヒドリ印のロゴマークは、1949年に現社名の「ヱスビー食品」に代わったタイミングで一新されました。

ヱスビー食品のロゴマーク(1949年)
出典:www.sbfoods.co.jp

1992年になると、社名表記に使われていた旧字体の「ヱ」を、「エ」の表記に改め、ロゴマークも現在のものに変更されました。

エスビー食品のロゴマーク(1992年)
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2003年になると、創業80周年を機に、「太陽=SUN」、「鳥=BIRD」の頭文字である「S&B」に新たな意味が加わりました。

国産初となるカレー粉の製造販売から同社の事業を支えてきた「香辛料=SPICE」と「ハーブ=HERB」を核として、新たな食文化を創造し、社会に貢献していくという新たな企業理念から、「SPICE&HERB」というコーポレートシンボルが誕生しました。

SPICE&HERBのコーポレートシンボル (2003年)
出典:www.sbfoods.co.jp

現在、「SPICE&HERB」のコーポレートシンボルは、長年親しまれている「S&B」のロゴマークと併用されています。

[参考書籍]

1)本間之英「図解 誰かに話したくなる社名・ロゴマークの秘密」<GAKKEN>

2)成美堂編集部編「日本のロゴ シンボルマークとしての由来と変遷」<成美堂出版>